知る人ぞ知るお店が点在する春吉エリア。
今回訪れたのは、天神から中洲へ伸びる国体道路沿いの飲食ビル2階にあるお店「グリストロチャマル」。
1番奥にある店舗なので、知らないとなかなか辿りつけないだけに、秘密のレストランに行くようでワクワクします。
中に入るとカウンターやテーブル席が奥まで続いていてとても広く感じられました。
今回は個室に通して頂きましたが、落ち着いたシックな雰囲気と素敵な音楽がとても素敵でした。
コロナ対策もしっかりされていて、テーブルにはオシャレなアルコール消毒機も設置されていました。1つ1つのものにこだわりを感じます。
22,000円コースのご紹介
さて、本題のお食事とまいりましょう。
招待日和でご提供いただけるのは、シェフ厳選のおまかせ【22,000円コース】。
今回は、ペアリングセット(4,400円)と共に頂いてきました。
※ペアリングセットは優待対象外です。
※別途人数分のチャージ料550円(税込)がかかります。
こちらのお店にはソムリエの方がいらっしゃって、お料理の説明はもとより、お酒やソフトドリンクの合わせ方など、とても丁寧に教えてくださいました。
まずはフランスロワール地方のシャンパンで乾杯です。
訪問日はとても暑かったのですが、スッキリ辛口のシャンパンが暑さを忘れさせてくれました。
早速一品目のアミューズグルが登場です。
・南高梅ピュレの乗った、茸と生ハムのクラフティサレ(キッシュのようなもの)
・無花果と炙り鯖の黒ごま仕立て
クラフティサレは説明を受けた時点で味のイメージができたのですが、もう一つの無花果と鯖は食べたことのない組合せ!
どんな味がするのかと分からなかったのですが、鯖の旨味と無花果の甘みが上手く1つにまとまっていました。
フルーツと魚を合わせる発想はなかなかないですよね。
シェフは、中国やオーストラリアなど海外での経験もお持ちで、型にとらわれない新しい組合せやお料理を日々研究されているそうで、新たな食材とのマリアージュを教えてくださいました。
続いては前菜。
白桃と西瓜と根セロリのガスパチョ(冷製スープ)、トマトのエスプーマにズワイガニとキャビアを添えて
こちらは冷たいスープです。
一口食べた瞬間、桃の甘みとトマトの酸味、そしてカニの旨味が順に広がってきました。そして最後にじんわりとした辛味も感じるのです。
後で教えて頂いたのですが、隠し味に香辛料が入っているそうで、このスープだけで色んな味の変化が楽しめる、まさに、味の七変化スープです。
さっぱりしていてとても美味しかったです。
ちなみに、ペアリングでいただいたのが、信州の白桃酒と桃太郎トマトのカクテルです。飲みもの素材にもこだわりを感じました。
そして、前菜2品目は
魚介類と枝豆のババロア、揚げ茄子の煮びたし添えです。
まぁなんと美しいことか。
器の美しさもさることながら、枝豆のババロアの薄いグリーンと、その上に飾られたピンクの花が可愛くて、見た目にも美味しいババロアです。
中には、ムール貝とオマール海老、帆立がそれぞれの味を失わず味付けられ、枝豆のババロアがそれぞれの味をまろやかに包んでいました。
ペアリングは、カベルネ・ソーヴィニヨンのロゼぶどうジュース。
さすが、ソムリエのいるお店だと飲みものも楽しめますね。
続いて3品目の前菜も運ばれてきました。
フォアグラとトウモロコシのテリーヌ、シャラン鴨のフュメ、モレソース、白とうもろこしのピュレです。
とうもろこしの下にはフォアグラがあり、側面には生ハムが巻かれているので、一口食べると、とうもろこしの甘みとフォアグラの濃厚な味が、生ハムの塩気と合わさってとてもお酒が進む味でした。
ペアリングはメルローの赤ワインと、ぶどうジュースの飲み比べで。
お肉にはやはり赤ワインは合いますね。
鴨はカカオのモレソースで頂きました。肉の旨味とカカオのほのかな甘みが絶妙で、甘いぶどうジュースにも合う一品です。
お酒が飲めない方でも、ソフトドリンクも充実していましたし、ノンアルコールカクテルなども作っていただけるそうなので安心ですね。
次は温菜。
豚肉入りパッションフルーツのグラタンが出てきました。
こちらのお店では、頻繁にフルーツがお料理として出てきました。
こちらお料理もパッションフルーツを調理しているというのが驚きでした。
また、食べてみて、フルーツの種が口の中でパチパチと弾ける食感を楽しみつつ、豚肉の旨味も感じられ、面白いお料理でした。
ペアリングは茉莉龍珠(モーリールージュ)というお茶です。
茶葉は、真珠のように丸めたものを使うことからこのような名前がついたのだそうです。色々なものを飲めるのでとても勉強になりますね。
おなかも随分満たされてきましたが、今からがやっとメインです。
1つ目はお魚料理です。
玄界灘で取れたイサキのロティと、海老のカダイフ巻のランティボワーズソース(白ワインやバルサミコ、トリュフ、バジル、トマトを使ったソース)
白身にワインやバルサミコの酸味の効いたソースが実によく合いました。カダイフで外はサクサク食感で、中は海老がプリプリ。もう1尾食べたいくらいです。
そしてお魚には白ワインということで、3種類のペアリングで、利き酒をさせて頂きました。
1つはぶどうジュース、もう1つはフランスのシャルドネ、最後は、スロバキア産のワインです。
次は最後のお料理、お肉料理です。
博多和牛のロティ 赤ワインソースで。
最後のお料理で大変お腹も満腹に近かったのですが、やはりお肉は美味しいですね。ぺろりと食べてしまいました。
お肉だけでなく付け合せのお野菜も美味しく大満足でした。
最後のペアリングは、今回だけ特別なものにしていただき、[特級格付け]というワインを頂きました。
ワイン好きの方ならご存知かもしれませんが、
1つは星の王子さまの作家の家のワイン【シャトーマレスコサンテグジュペリ】
そして、もう1つが【シャトーラグランジュ】。
どちらも重めの落ち着いた味わいでした。
ワインのお好きなお客様には、このようなワインメインでのコースも用意されているとのことで、色んな楽しみ方のできるお店だなぁと感じました。
さて、最後はデザートです。
ヘーゼルナッツのムースとアプリコットのプチガトーです。貴腐ワインと共に。
アイスクリームのようなムースの甘さとアプリコットの酸味で口の中がリセットされました。
最後に四季春というお茶を頂き、本日の、ディナーは終了です。
一つ一つの食材へのこだわりが感じられ、新感覚の味、食材の組合せは驚きの連続でした。
また、ペアリングにより初めて飲むお酒やお茶も楽しむことができました。
「福岡のレストランはどこも美味しいのは当たり前なので、新しい味でお客様を飽きさせない、そんなお店にしたい」とシェフは話されていました。
ノンアルコールドリンクも充実しています
グリストロチャマルはノンアルコールドリンクも充実!
お酒が苦手な方でも充分にお楽しみいただけます。
政府や自治体の要請によりレストランで酒類が提供できない中、お客様に喜んでいただけるようたくさんの工夫をしてくださっています。
店内にはカウンターもあり、2軒目利用としても良し、アラカルトをちょっとつまみながら軽く1杯飲んで帰るも良し、様々なシチュエーションにも対応しています。
女性お一人で軽くご飯を食べに来られることもあるのだとか。
今度は私も一人で訪れてみたい!そんなお店でした。