KAI(カイ)[イタリアン/鹿児島]

今年2024年の夏は本当に長い、そして暑すぎますね~

「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますし、日も短くなってゆき、流石にそろそろ季節も移りゆくかと思いますが…、 皆様も何卒ご自愛くださいませ。

今回は鹿児島のレポートでございます。

鹿児島中央駅から九州新幹線に揺られ23分ほどで到着する「出水駅」にて下車しました。

鶴の飛来地(渡来数は日本一)でも知られる出水、駅の改札や駅前ロータリーにも鶴のモニュメントがありました。

駅前ロータリーは整備されていて、すっきりしてますが、保存された蒸気機関車などがあり、どこかノスタルジックを感じさせる風景がひろがっております。

そして、まず何より空気がおいしい!

少し歩くとお洒落なカフェが数軒あり、お散歩も楽しめました。

この夜は出水の人気店『KAI』をディナー予約しました。

アクセスは出水駅の九州新幹線改札口からは反対側出口なので跨線橋を渡っていただき、平坦な道を徒歩5分程で到着いたします。

モノトーンでとてもお洒落です!

KAI(カイ)
鹿児島県出水市昭和町50-19
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コースのご紹介

招待日和で提供いただくコースは、「おまかせコース11,000円」(1名 11,000円/税込)となります。

※ご予約は1日1組限定となります。
※お席の指定はできません。
※ご予約時間に遅れる場合は事前にご連絡ください。
※薪の香りがお召し物につく場合があります

薪火揺らめく炎を真正面に独占できる、カウンターの特等席に案内いただきました。
ただただ素敵でございます。

提供されるコースはほぼ全てにおいて出水産の食材を使用しています。
※訪問は8月初旬、その時のレポートでございます。

せっかくなのでワインペアリング(1名7,700円/税込)を付けました。

ペアリングではお料理と合うワインを中心に、少しずつ(約70cc)色々な種類を7杯いただけるプランです。

ですので、ワインとともに一品ずつ、ご紹介いたします。

一品目:枝豆/リコッタ/粉茶

1杯目/スプマンテ、コンタディ カスタルディ フランチャコルタ ブリュット
NV ドラゴン リミテッド エディション

ラベルの緑色と、枝豆・粉茶の色も合ってます。
パイ生地の上にはなめらかでクリーミーなリコッタチーズそれから出水産の枝豆、粉茶がふりかけられてます。

柔和ながらも苦味も感じられる逸品。

スプマンテも爽やかな味わいで、夏のコンチェルトここにいざ開幕!

2品目:イサキ/焼きなす/焼き海苔

2杯目/ビアンコレッラ イスキア ビアンコ 2022

焼きなす&焼き海苔そして黒ニンニクの効いたソースの上に、地元で揚がった新鮮なイサキと出水産の白オクラがさりげなく鎮座。

素材をそのまんま贅沢に、やや濃厚なソースとの相性も抜群!

合わせるのはフルーティーでフローラル、辛口のしっかりボディ。

白桃っぽい味わいもありながら、爽やかな味わいの夏ワインでした。

3品目:鱧/胡瓜

3杯目/ソーヴィニヨン プライル

冷たいガラスの器に、下層地元で採れた胡瓜とトマトのマリネ、上層は鱧の骨部分を煮出してミカンの皮と山椒で仕上げたジュレ。

それに挟まれた中層は、薪で焼かれた鱧がまだ温かいままサンドされたライブ感溢れる一皿。

舌に触れるたび、様々な表情が広がります。イマジネーションに刺激されまくりでございます。

合わせるのはワインも実にフレッシュな味わいでした。

4品目:雪やこんコーン/冬トリュフ

4杯目/バルバカルロ オルトレポ パヴェーゼ ロッソ 1993 バルバカルロ

やわらかく茹であがったラビオリとウォッシュタイプのチーズに絡めるのは、出水産の雪やこんコーン(可愛らしい名前)。そしてソースは、こんコーンの芯をバターで煮詰めてアーモンド&柚子胡椒で仕上げました。

極めつけはオーストラリア産の黒トリュフをふんだんに盛り込んだ夏のスペシャリテ!

合わせるのは1993年の微発泡赤ワイン。
甘味の中に存在感を出す塩味、実に青春っぽい味わいです。

「夏の日の1993」93年の日本は冷夏だったと記憶してます。

バケット、外はカリッと中はモチッと、お好みのソースに付けてお楽しみください。

5品目:鮎/ジャガイモ/ヨーグルト

5杯目/ロゼ 2022 クリストファーバート

出水で捕れた天然の鮎は、じっくり低温の油で8時間ほどコンフィし、オーブンでこれまたじっくり焼き上げた後、薪の強火でサクッと仕上げてます。

添えられているのは紫のじゃが芋、天然鮎の下には出水産の玉子・じゃが芋・ヨーグルトを緩くタルタル風なマッシュポテト風に、酸味と香りのアクセントに出水産パッションフルーツが添えられています。

鮎は干物とコンフィの良いところだけ取っちゃいましたーと感じるサクッ&ジュワッした味わい、凄く上質なポテトサラダをイメージしていただけると近いと思います。

合わせるのは、軽めのロゼ(ドイツ/2022年)でした。

6品目:タコ/小麦/パプリカ/空芯菜

6杯目/カンティーナ ジアラ モンス ロニ カニタム

手打ちパスタ、小麦粉とお水だけで1本ずつ手で伸ばすタイプのパスタです。
そこに出水のタコ・パプリカ・空芯菜を合わせたラグーソースで仕上げました。
タコの旨味が爆発!してるので、是非どうぞとオーナーシェフの大矢さんが仰ってました。

実に香しい、口に運ぶたびにもっちりした手打ちパスタによく絡んだラグーソース、纏わりつき感が堪らないですw

和のテイストというのでしょうか、日本人の王道な味わいで美味しかったです。

合わせるのは、口にするとフレッシュで風味豊かな爽やかな酸味、オレンジの様なすっきりした味わいのワイン。

7品目:猪/薪

7杯目/ヴァルテッリーナ スペリオーレ イル ペッティロッソ 1999

薪でじっくり焼き上げられた猪肉、付け合わせは軽く表面にバターを合わせた薩摩芋、手前の脂身は別にして焦げないように油を落としながらカリッと焼き上げた、しっかり肉質を味わえる一皿でございます。

合わせるのは、熟成したブルゴーニュを思わせるような、エレガントな味わいの赤ワイン。

今宵、鹿児島の地でも出来上がりました。笑

鹿児島の地酒
SAKE/天賦(TENBU)

ワイン以外のドリンクもアラカルトでお楽しみいただけます。

オーナーの大矢さんと話していて、気になった日本酒をアラカルトで追加しました。

焼酎ブームの火付け役、黄麹仕込みの「富乃宝山」で知られる西酒造が本気で醸す日本酒。旨さを追求した日本酒として【天賦(TENBU)】と名付けられましたそうです。

甘味と辛みのバランスが最高、喉ごしスッキリでした。

8品目:台湾蟹/米/蔓紫

半日かけて作った台湾蟹の濃厚なベース、塩は一切使わずに蟹の旨味・塩味のみで味は決まったリゾットです。

蔓紫から感じる、ほのかなえぐ味も良いアクセントになってました。

九州新幹線に乗る時間まで余裕があったので、デザート前に余韻も楽しみたいとワインとチーズ盛合せをアラカルトで追加しました。

チーズ盛合せ

ワイン/グリニョ [2015] トリンケーロ

メロン

ミントの味わいもあり、すっきりした味わいの氷菓子でした。

アメリカンチェリー/ブラッドオレンジ/ビーツ


デザートは、パンナコッタの上にはブラットオレンジのソルベ・ビーツのチップス・アメリカンチェリーと様々な酸味を味わえる色合いも綺麗な一皿。

選べる食後のドリンクは、アイスティーにしました。

卵/黒糖/マルサラ

本日の締め括りは、黒糖とマルサラ酒が入ったプルンプルンな大人のプリンをどうぞ。

コースは以上でございます。

出水産の食材をふんだんに使ったお料理の数々と、共にいただくワインペアリング。至福のひと時でございました。
お酒が飲める方はぜひペアリングでいただくことをお勧めいたします!

以下、新幹線に乗る時間まで少しあったので、テイスティングまでさせていただきましたw

余韻余韻ではありますが、ありがとうございます。

左よりフラミンゴオレンジ、天狗櫻 紫芋混植2023(白石酒造)
共に薩摩焼酎です。

テイスティンググラスの形もおもしろく、一口口に入れると鼻に抜ける感じが実に香ばしい。

オーナーシェフの大矢さんが作る繊細だけれどもダイナミックさもある料理の数々。

そして鹿児島の出水でなければ、出会うことのない正しく食材一期一会。

大矢さんとの会話も楽しみながら、薪の炎を眺めつつ、いただく一杯一杯に癒されまくってしまいました。

お店を後にした時、ほのかにお洋服に残る薪の香りもこれまた、愛らしく思った8月熱帯夜でした。

KAI(カイ)
鹿児島県出水市昭和町50-19
>>食べログ

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